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愛していると言いいたくて(8)

今回もまた、キョーコに振り回される蓮様のお話・・・ですよぉ~

それでは行ってらっしゃいませ

わぁ~可愛い スタッフたちの黄色い歓声が聞こえてきて、蓮はセットに向かって歩きはじめていた足を止めてその声のする方へ振り返った。

あっという間に女性スタッフに囲まれて中心にいるのがキョーコだと言うこと以外は何が可愛いのかわからず、その人垣に瞳を置いたまま首をかしげた。

「蓮・・セットに入ってくれ!」
監督の声にハッと我に返り、仕方なくセットへと足を向けると、隣を通り過ぎた男性スタッフのつぶやきに小さなため息をついた。

・・・・またか・・

通り過ぎたところで、聞こえてきた言葉に眉を寄せた。
『あれ・・京子だろ?・・マジ可愛いよな、浴衣姿・・色っぽいしな・・・・』

浴衣姿でスタジオ入りしているのか・・・・
ん?・・
今日は休みじゃなかったのか?


蓮は複雑な心境だった。
芸能人にとって人気は必要なことだとわかっている。この商売はファンがいなければやっていかれないことも・・
だが、何度自分に言い聞かせてもどうしても心は拒絶した。

独占欲・・・・

まだ、可愛いと言われていたころはよかった・・
あのころは、馬の骨になりそうなやつも確かにいたけど、俺が可愛がっている後輩だとわかるとそそくさと逃げていくような奴らばかりだった。


だけど今は・・・・


最近確かに色気が増したように思う。
隣にいるとくらくらするほど優しい笑みを浮かべ『蓮』と鈴の音のような声で呼ばれて、何度理性が飛びそうになったことか・・

惚れた弱みではなく本当に彼女は綺麗になっていく
他の男もきっと同じように彼女に微笑まれてドキドキしているに違いない

全くどれだけ蹴散らしても減らない馬の骨に、そろそろ限界を感じていた。

浴衣姿でスタジオに来るなんて・・
いったい何がどうしてそうなったのか・・・・

はぁ~

誰もいないことを確かめると蓮は大きなため息をついてセットからその人垣の中を眺めた。
遠くにいても輝いている彼女が、遠巻きに見ている男たちの視線までも釘付けにしている。そんな様子をハラハラしながら蓮はじっと眺めていた。


「蓮?・・あなたも京子さんに興味があるの?」
共演者の年上の女性に急に声をかけられて、蓮は艶やかな笑顔で振り返った。

「いえ、随分盛り上がっているので少し気になっただけです・・あの人垣の中心人物は京子なんですね?」
知らないそぶりを見せながら、甘い笑みを浮かべると。正面から蓮に見つめられ女優は頬を少し染めながら落ち着きなく答え始めた。

「えぇ・・そうよ・・もう男性スタッフも共演者も・・悩殺されていたわ。・・ま、女性スタッフもだったわね・・・・ん~だから・・結局全員ってところかしら?・・クス」
うらやましいわね? そう言って女優はスタンバイするために隣接するセットに向かい、テーブルを前にして、テレビを見る仕草で姿勢よく椅子に腰をかけた。


・・まったく・・キョーコは・・

『蓮あなた「も」京子さんに』か・・まったく岸君以外にもやっぱり馬の骨がいるのか・・
この撮影だけでなく他の番組でも同じようなことが起きているに違いない・・

もう、箱にでもしまわせてほしい・・
それが無理ならせめて俺のものだと公表させてくれ・・

監督の指示で蓮が玄関のセットの横に移動すると、ちょうど隙間からキョーコの全身が見えた。

息を呑むような美しさとはこのことか?
そんな言葉が頭を過る。

高く結い上げられた髪からひと房だけ垂れさがり、その先が柔らかくカールしている。彼女が笑うたびにその髪が小さく揺れ、小首を傾げる仕草に簪がキラキラと光り、その場が幻想的に輝いて見えた。

白地に薄いピンクの大輪の花を咲かせた浴衣に、美しい柄にも負けないほどキョーコが艶やかに笑う。


本番前で集中しなければならないのはわかっていても、どうしても瞳がその場から離すことができず、蓮はじっと見つめていた。

「おい!・・スタッフ・・京子に見とれてないで位置につけ」
監督がマイク越しに笑いながらそんな冗談を言うと、スタジオ中に笑いがおこりバラバラと持ち場に戻っていく。
周りから人が去っていくと、キョーコは視線を感じてセットの方へ瞳を移すと蓮の視線と重なった。
さっきよりも一段と艶やかで美しい笑みを浮かべて蓮に微笑んで首をかしげる。

その仕草に押さえつけられないほどの欲望が押し寄せてきて蓮は知らずに息を止めていた。
視線を逸らすこともできず、今すぐにでも抱きしめたい衝動に駆られ、笑みを浮かべる余裕もなくキョーコから無理やり視線を逸らした。


・・はぁ・・まったく
こんなに離れているにもかかわらず俺の心を揺すぶらないでくれ・・

思わずとってしまった行動で、彼女を傷つけていないか不安になり仕方なくもう一度視線を向ける。
驚いたことに彼女はじっと見つめて立っていた。
そしてニヤリと悪戯な笑みを浮かべたかと思うと、周りに視線を向けて誰も自分を見ていないことを確認すると、そっと蓮に投げキスをした。

そんな彼女のあまりにも可愛い行動にガラガラと音を立て理性が崩壊していく

無表情にその笑顔を受け止めると、その行動に気が付いてキョーコは悪戯が見つかった子供みたいにペロッと舌を出してクスクスと笑っていた。

もぉ・・やめてくれそれ以上可愛い表情を見せるとセットの上に立っていられない。


「蓮!・・大丈夫か?・・始めるぞ?」
監督からの声に我に返る。
病的なまでに愛しくて仕方ない女性を瞳の片隅に入れ、蓮は役を付かせた。

「はい、大丈夫です」

蓮は片手を上げて監督に合図を送る。
その様子をキョーコが愛おしそうに見ているのを感じると、やっと付かせた役が抜けそうになった。





*

「キョーコ・・なんで今日は浴衣でスタジオに?」
休みのはずなのになぜ浴衣でスタジオに来たんだと不満そうな声を出すとキョーコが驚いた顔を見せた。

「ぇえ・・っと・・その・・・蓮に・・可愛い・・って言ってもらおうと・・思って・・その・・仕事も丁度終わったし・・そのみんなに可愛いって言われたから少し・・調子にのちゃって・・・・その・・」
ごめんね・・邪魔してしまったみたいで・・ しょんぼりとキョーコが応えた。
キラキラと光る簪に手を伸ばし、その髪をほどく。
はらりと落ちた髪からシャンプーの香りが漂い鼻腔をくすぐった。

そんな恰好でスタジオに顔出しするなと文句を言おうと思った矢先、先を越されたように可愛い発言をされて言葉に詰まる。

諦めたように自分の心を支配する独占欲を封じ込めた。

蓮は魂が抜けるほど長いため息をつくと、キョーコを熱い視線で見つめた。


「・・綺麗だよ・・キョーコ・・」

想いをこめすぎて声がかすれる。

「ありがとう・・蓮・・・・クス・・だぁ~い好き」

丸い茶色の瞳が嬉しそうに微笑んで俺を捉える。

あぁ・・何度目だろう・・・・
もうこの笑顔から逃れられそうにない・・

早く自分のものだと世間に公表させてもらえないだろうか・・



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