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2時間の拘束(7)

鋭い刃で刺されたような痛みが蓮の心に突き刺さった。理由はどうあれ、キョーコがほかの男と手を繋いでいたことにこれほどまでに衝撃を受けるとは思わなかった。

(はぁ~、まったく。いったい何をどうしたら、そんな状況になるのか・・・。)

先ほどのキョーコと光の繋がれた手を思い出す、袖の隙間から微かに見えたのは手錠だった。
のんびりしている場合ではない。と複雑な面持ちで社長室の扉を後にした。


社さんとの待ち合わせのカフェに向かうと、何か様子が違っていた。

「あ、社さん。お待たせしました。」

「れ、れん・・・早速だけど現場に向かおうか・・。」
挙動不審の社に蓮は鋭い視線を向けた。

「・・社さん・・・何かありましたか?」

「いや、・・・特に・・別になにも・・・・。」
ますます怪しい言動に蓮はその内容を聞き出すことにした。

「社さん、次の現場までにはまだ30分以上余裕がありますので、何があったのか教えていただけますか?」

タラタラと見えない汗が社の顔からあふれ出ていた。

「え、いや・・・・その・・・」
社がこたえを躊躇していると、タイミングよく社員の一人の噂話が聞こえてきた。

「そうそう、光君と京子さん・・・」

「なんだ、俺も見たかったよ」

「すごい2人ともお似合いって感じだったよ・・・なんか否定する姿とかメチャクチャ可愛いの・・ちょっとファンになちゃった。」

「へぇ~で、なんで手を繋いでたんだって?」

ガタッ

社はおもむろに席を立ちあがった。

「蓮、い、行こうか・・。」
蓮は社員の方に視線を向けた後、社に向き直った。
「さっき、最上さんと会いましたよ。」

(いやぁあああああああ!!このタイミングでその話はやめてぇえええ)心の中で社は絶叫した。

「なんか、仲良く光君という男性と手を繋いでいましたが・・・・」
もう、どうにでもなれという気持ちで社は後ろで話していた社員たちの噂話に耳を傾けた。



―――――――


「いや、しかし理由がわかってよかったな、蓮。」
運転席に向かって社は話し始めた。

「リハーサルで使ってた、手錠が取れなくなったんだってな・・・マジシャンの真似している間に手錠が取れなくなるなんて・・なんか、キョーコちゃんが驚いた顔とか想像しちゃうよな・・」

「・・そうですね」
蓮の気のない返事を社は不思議に想い視線を向けると、浮かない顔をした蓮がいた。

「・・どうした蓮?」

「え、いえ、どうもしませんが・・。」

「どうでもいい、って感じの顔じゃないけど・・・、なんか気になることでもあったのか?」

蓮は一瞬先ほどの突き刺さるような胸の痛みを思い返し、一段と苦い顔をしてしまった。社は何かを察したのか、独り言のように話始めた。

「ま、確かに理由はあっても、好きな女の子がほかの男と手を繋いでいたら、複雑な気分だよな・・。」
なんとなく車内がしんみりしているところに電話の音が鳴り響いた。

「蓮?電話だけど・・時間あるし路肩に車止めて出るか?」

「いや、大丈夫です」
社は、車のフォルダに入っている携帯に何気なく視線を向けた。

「あれ?キョーコちゃんからの電話みたいだけど・・。」

「え?」

蓮は逸る気持ちを抑えながら携帯を手にして、車を路肩に止めた。
電話に出ると控えめなキョーコの声が聞こえてきた。


「もしもし、敦賀さんですか?・・最上です。おつかれさまです。今大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ・・どうした?」
先ほどまでの暗い雰囲気はすでに消え失せ、こちらまで赤面しそうな柔らかい笑顔を向けていた。

「あ、はい・・あの・・先ほど久しぶりにお会いしたのに、お話もできなかったので・・・えぇ~と、その・・大丈夫ですか?」
キョーコは自分が何を話しているのか全く分からない状態で、何が大丈夫なのかわからないが、蓮に質問をしていた。

「クス、そうだね、久しぶりだったね。・・・・仕事はどう?」

「あ、はい。順調であります。・・・あの、その敦賀さん今日は、何時ごろに仕事が終わりますか?」

「え?」

「ああぁぁああ、すみません差し出がましいことを言ってしまい。・・・何でもありません。忘れてください。」

「クスクス。いや、俺の予定を聞いてどうするの?ごはんでも作ってくれる?」

「あ、はい。もしお邪魔じゃなければ・・ですが・・。」
あっさりとキョーコは返事を返した。

「クス、本当に?」
一段と深い笑みを向けている蓮を社はじっと見ていた。先ほどまでの浮かない表情は消え、嬉しそうにキョーコと話をする蓮を見て社は安堵のため息をついた。


「予定は・・・・・あ、今日は9時には終わるけど・・遅くない?」
チラッと社に視線を向けると9時に終わることを告げていた。

「はい。大丈夫です。では、9時ごろにどちらにお伺いすればいいですか?」

「そうだね。終わったらまた電話するよ」

「はい、わかりました。もしリクエストがあれば・・・。」
キョーコの問いに連は少し考えてから答えた。

「そうだね。少し寒くなったから身体が温まるものがいいかな」

「はい、わかりました。では、9時ごろに。」
元気いっぱいのキョーコの声が社の元まで聞こえてきた。
短い電話が終わると電話をフォルダに戻し、路肩に止めていた車を走らせた。先ほどまで心を縛るような苦い思いがいつの間にか解消されていた。


しばらく無言で車を走らせたところで、蓮は社にチラと視線を向ける。
「・・・社さん・・・ありがとうございます・・。」
社は驚いたような顔をした後、複雑な笑顔をした。

「・・・確かに蓮に電話してくれ、って頼んだけど。ご飯を作ってくれとまでは言ってないからな・・。」

そういうと社はじっと蓮の横顔を見つめた。
蓮は正面を向いたまま目元だけを微かに和ませた。




ん~~~
社さん最高です。!
どんだけ、手回しいいんですか!!

・・・っていったいいつキョーコに連絡したんだ!と、一人突っ込みをいれてしまいます。

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