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社長の陰謀(88)

豪華な部屋に通されると、その装飾品よりも派手な社長がすでに長椅子に座り葉巻をくわえていた。

「おぉ・・最上君・・ご苦労だったな・・」
葉巻を灰皿の上に置き、ワイングラスを持ち上げると社長は視線で椅子に座るように促した。

「旦那様・・ただ今戻りました。」

「おぉ~セス・・お前もご苦労だったな・・それから今はセスのままで構わん。最上君に詳細を説明するからな・・・さて、早速だが知りたいことは沢山あると思う。どれから知りたいんだ?最上君・・」
前置きもなく急に話を振られ、キョーコは社長とセスを交互に見つめて困った顔をした。

「そうか・・じゃ、先に訊くが・・・・セスと一緒にいて気が付いたことはあったか?」

「あ、はい・・・・そのセスにはすでに尋ねたのですが、その・・敦賀さんの真似をされていたと・・・・ただ、それは半分しかあっていないと言われたので、その半分について・・・・疑問が残っています。」

「なるほどな・・で、実際にセスと蓮を比べて何が違っていた?」

「えぇっと・・その・・・・」

「なんだ、別に蓮には言わないから思ったことを言えば良い」

「あ、はい・・その・・セスと一緒にいた後に敦賀さんに会うと、その・・敦賀さんを身近に感じることができました」

「・・・・なんだ、はっきり言って良いぞ?蓮が少し子供っぽく見えただろう?」
キョーコは、容赦ない社長の質問に言葉を詰まらせつつ小さな声で返事をした。

 

「・・ぅ・・・・はい・・」

「で、最上君は・・それをどう思った?」

「・・その・・遠い存在だと思っていたのですが・・・・そのセスのおかげと言いますか・・敦賀さんを身近に感じられて・・その・・すごく・・・えぇ・・と ・・大切な人だと・・思えて・・・・」
しどろもどろ話しながらキョーコは顔が赤くなっていくのを感じた。

「まぁ・・それならよかった。・・実はな・・セスには蓮の2年後を予想して演じさせていたんだ・・初めは蓮の真似をさせていたんだが、あまりにもそっくりに演じて気持ち悪いから2年後くらいの蓮を演じろと指示を出していた。・・ま、最上君にとって蓮が身近に感じられるきっかけになって・・よかったぞ・・何せ、蓮は最上君のために立派な先輩を演じ続けていたからな・・アイツは馬鹿だな・・身動き取れなくなりやがって・・」

そう言って社長は楽しそうに笑い始めた。

「はぁ・・」
どのように応えれば良いのかわからずキョーコは適当に返事をした。

「さて、アルマンディのパーティーについても話しておこう。・・このパーティーはな・・アルマンディの専属契約者とそれ以外の芸能人やモデルをパートナーにしてパーティーに参加させることになっている。一つだけ変わっているのは、その専属契約者がいる事務所には事前に連絡があって、パートナーを選抜して良いことになっていることだ。」
葉巻をくわえながら社長が淡々とその内容を話す。

「期間は3ヶ月ある。その間に蓮のパートナを育てる必要があった。すでに顔が売れているモデルや芸能人よりも新人の方が有利なんだ・・それに・・蓮が気に入る相手じゃないと意味がない・・だから最上君・・君に白羽の矢が立ったわけだよ・・」

「はぁ・・」
それでもしっくりこないことがいくつも残った。

なぜ、私なのかはなんとなくわかった。
でも、必要だったのだろうか・・・・
社交ダンスに、英語に、フランス語・・・
セスの存在・・・・

「実はな、うすうす気が付いていると思うが、蓮にはちょっとした事情があって過去については一切公表していない。もちろん芸能記者やテレビ局にも圧力をかけている。そんなわけで、あまり貪欲すぎる娘を蓮のパートナーにすることもできないし、そもそも蓮が最上君を気に入っていたので、こっちとしては、君にパートナーをしてもらうのは好都合だった。・・それにその過去にかかわる重要な人物も君のことをとても気に入っている。はっきり言って君以外の適任は思いつかなかった」

「・・・・なぜセスに・・敦賀さんの真似を・・」

「最上君・・この仕事を君に依頼する時の蓮の印象と今とでは、ずいぶん違っていないか?・・最上君の立ち位置も、心の変化も、蓮への想いも・・」
言われたことを一つ一つ考える。
確かに違っていた。

「はい・・」

「蓮は、あんな顔して・・実は恋愛下手クソだ。なんのギャグかと思うほどにな。・・ま、過去に囚われているからと言う理由もあるんだが、そろそろ本気になってもらう必要もあって・・それでセスは言わば、当て馬だ。・・ちょっと強力すぎて、途中激痩せした時には社に泣きつかれもしたが・・、まぁ過ぎてしまえばそれも良いだろう・・」

まさか敦賀さんが痩せてしまった理由の中に自分が入っているとは思わなかった。
しかもその内容を聞くと、まるでセスと私が一緒にいることに嫉妬したともとれる内容に驚きを隠せないでいた。


「そんなわけで・・最上君もう人働きしてほしいんだが・・・・」
チラリと向けられた視線がいつになく真剣に見えた。

隣に座っているセスが視線を向けてきたことに気が付いてキョーコもセスを見つめる。

「先ほど蓮にとって自分が必要か知りたいとおっしゃっていましたね?・・社長の思惑の中にはそれ以上の想いがあります・・その最後の手伝いをしていただけないでしょうか?」

「それは、敦賀さんにとって・・・・必要なことですか?」

キョーコがセスに強い視線を向けると、正面に座っている社長が間髪入れずに返事をした。


「最上君・・その質問の答えはYESだ・・そろそろ蓮を過去の呪縛から解放してやってほしい・・それは俺の願いでもあるが・・アイツの両親の願いでもある・・」


「敦賀さんのご両親ですか?」

「あぁ・・そうだ・・」

いままで敦賀さんの過去について何も触れてこなかった。言いたくないのかと思ったけどそうではなくLMEの極秘情報として扱われているのかもしれない。
社長の真剣な瞳がそれを物語っている。

「蓮自身にも必要だ・・アイツはもう何年もその鎖につながれている。解放するにはこのタイミング以外にないと思う・・・・」

「・・それは私にできることなんでしょうか?」
キョーコは意を決したように両手を握りしめた。

うつむいた視線に揺るぎない想いが浮かぶ。


「キョーコにしかできないことですよ・・」
隣でセスがじっと見つめる。
その瞳が真剣で、そして少し寂しそうに見えた。


「わかりましたご協力させていただきます。・・私は何をすればよいですか?」


「レンと話をしないでください・・・・」

言われた内容に驚いてキョーコはすぐに返事ができなかった。




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