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Do you miss me(最終話)

蓮は社長の邸を出ると、その足で空港を目指した。
空港に近づくにつれキョーコに会いたいという想いがどんどん強くなる。
期待と不安で、息苦しいとさえ感じた。

たった1時間の間に色々な人に支えられていることにあらためて気づかされ、その想いを受け止める。
社長や社さんだけでなく、自分が思っていた以上に周りに支えられていることがわかると、それが今、自分の強さになった。

いつの間に、こんなに日本で大切な人が増えていたのだろう・・


複雑な想いが胸の中に広がる。
どう表現して良いのかわからない感情が蓮に押し寄せ、泣きたいのか笑いたいのかさえ分からなかった。

もどかしいほど自分の感情を持て余しているのに胸の内はすがすがしいほど晴れ渡っていた。





空港に到着すると蓮はキョーコに電話をした。すでに朝から3回電話をしているのに、まだ彼女と話ができていなかった。
すれ違うことがないようにメールを打ち始めると、見計らったように携帯電話が震えだす。
相手を確めるまでもなく嬉しそうに着信ボタンを押した。


「・・最上さん・・おはよう、かな?」

「あ・・おはようございます。その・・撮影中だったので電話に出られずにすみません。その・・何度もご連絡いただいたみたいで・・」

「・・うん・・どうしても声が聞きたくて・・」
蓮の穏やかな口調とは違いキョーコの声は緊張していた。

「あ・・その・・まだあまり時間が取れないので・・用件だけ先に・・その、足の怪我は・・大丈夫ですか?」
不安そうに揺れる彼女の声が蓮の心をくすぐる。

「うん・・大丈夫だよ・・君の声を聞いたら、元気になった」
キョーコの息を呑む声が聞こえ、蓮は瞳を閉じてキョーコを思い浮かべた。

きっと少し恥ずかしそうに驚いた顔をしている・・
手に取るように彼女の表情がわかった。

「最上さん・・今から、会いに行くから・・それじゃ残りの撮影頑張ってね?」

「え?・・あ・・えぇえええ!!・・あ、あの・・・」

「・・メールの返事。『会いたい』ってメールくれたでしょ?それの返事だよ。メールだけでは想いが伝えられないほど、君に会いたいんだ・・だから会いに行く。・・だから待っていて欲しい・・俺が、君を迎えに行くのを、ダメだって言っても、もう飛行機に乗るところだから・・クス・・それじゃ後でね?」

再びキョーコの息を呑む音が聞こえ、蓮はクスリと笑った。

『そん・・ぁ・・・・無理・・ないでください・・』
涙声でキョーコが無理をするなと言ってくる。その言葉が蓮の心を震わせた。

「会いたいんだ・・俺が。だから無理じゃないよ?・・君には笑っていて欲しい。・・キョーコ」
柔らかい優しい声がキョーコの寂しさを埋めていく。
スタジオの一角で泣きながら電話をしていることにスタッフ達が心配そうに見ているのも気にせず、キョーコはポロポロと泣き始めた。

キョーコの返事が聞こえず、蓮は困った顔をしながら携帯電話を強く握りしめた。


声が聞きたい・・


・・何よりも早く会いたい



「キョーコ・・好きだ。君のことが・・以前俺が言ったことを覚えている?」


・・・・俺が愛していることを忘れないでほしい

キョーコの耳にその言葉が蘇える。

『・・覚えて・・いますよ・・? 』

「・・だから会った時には『私に会えなくて寂しかったでしょ?』って・・それくらい強気でいて欲しい・・愛しているキョーコ・・・・忘れないで・・俺がいつも君のことを考えていることを・・」

泣きながら小さく うん と頷くキョーコの顔が鮮明に見えた気がした。







撮影が順調に終わり、キョーコは着替える時間も惜しんで空港へ向った。
東京からの便がすでに到着しているのを確認すると、周りの人が振り返るのも気にせずキョーコは急いで到着ロビーへ走った。


いくら変装していても・・
その姿を簡単に見つけることができるのはなぜだろう・・・・


息を弾ませながらその人ごみに向かって走る。
しばらくすると人混みで走ることができなくなり、キョーコは泣きそうな表情でその場に立ち止まると、ゆっくりと歩き始めた。

東京から沢山の人が到着して空港が混雑しているのに、その空間だけまるで異次元のように輝いて見えた。
探すこともなく瞳がその人に吸い寄せられる。

待ちわびていた大きな人影が笑いながら近づいてくるとキョーコは走り回った疲れと、緊張でその場に倒れそうになった。
そのキョーコの姿にあわてて蓮が駆け寄ると華奢な体を力いっぱい抱きしめた。

蓮の心を虜にする甘い香りがフワリと香る

「・・・・つ、敦賀さん・・あ、足は大丈夫なんですか?」

「クス・・すっかり忘れていたよあまりにも綺麗な君に見とれて。・・・・そう言われると確かに痛いね・・」

「もぉ~無理しないでください・・・・それからその・・・」
そう言ってキョーコは、恥ずかしそうに蓮を上目づかいに見つめた。


「私に会えなくて寂しかったですか?」


言葉を返す余裕もなく蓮は、その場でキョーコにキスをした。


雑踏が次第に遠くに聞こえ、その音が消えていく
世界に2人しかいないかと思うほど周りが見えなかった。

最後に聞こえた音は、なんだっただろうか・・


「・・寂しかったよ、君に会えなくて・・」

「私も・・寂しかったです・・」

見つめ合った2人がクスクスと幸せそうに笑う。



・・・・愛しているキョーコ・・

今もこれからもずっと君だけを・・・・







あとがき

長い間Do you miss me をご愛読いただきありがとうございました。
このまま終わらないんじゃないかと不安になりましたが無事終了できてよかったです。

尚が恐ろしいほど良い人で、なんて良いやつなんだ!!と思いながら更新したり・・
何度も押し寄せる不安な関係・・に泣きながら更新してみたり・・
途中誰と誰がメインなのかわからなくなるような・・尚×キョ説・・・浮上やら
邪魔するな、ミレイ! と思いながら楽しく更新できました。

切ない想いを満喫できるSSを書こうと思って書きはじめましたが、思った以上に波乱万丈安心しているとまたしても罠が・・途中自分の脳みそを何度か疑ってしまいました。

『私に会えなくて寂しい?』がタイトルなので最後はそのセリフを使いたいと思ったのですがどうやってキョーコにそのセリフを言わせるかものすごい悩み・・こんな感じでまとまりました。これでは「Did」you miss me じゃねぇか?と思いながらも無事終了できました!


連載中は沢山のコメントありがとうございました。
切ない気持ちを満喫できましたでしょうか?



END



次回の作品は中編 題名はX-DAYです
それでは~

引き続き「社長の陰謀」「愛していると言いたくて」をお楽しみください


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