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葛藤


『最上さん、最近ますます演技に磨きがかかったね・・』



先日敦賀さんにそう言われて、私は舞い上がるほど喜んだ。
でも、まさかこんな課題を出されるとは思わず・・

・・でも、とても楽しみにしていて・・
どうやって、敦賀さんを私に夢中にさせか・・そればかりを考えていた。


「・・・・敦賀さんを・・どうやって夢中にさせるか・・」
あらためて口にすると、すごく恥ずかしい。
でも、心の中ではすごく楽しみにしていた。

あの敦賀さんを夢中にさせる演技なんて・・私にできるだろうか・・





事務所に入るとキョーコは、目の覚めるようなピンクのつなぎに着替えずに、その隣に用意しておいた制服に着替えた。
学校へ行く時の制服と違いナツ仕様の制服に着替えるとキョーコはメイクを始めた。
少しきつい感じのする大人美人に変身すると、ニコリと鏡に微笑んでから何度か瞬きをする。その姿に満足したのか、キョーコは大きく息を吸い込むと心をナツに入れかえた。

「・・さ、準備できたわ・・蓮のところに行こうかしら?」


LMEの廊下を歩きながらナツは窓に映った自分の姿をみて、身だしなみを整えた。普段のキョーコだったらやらない仕草だった。
仕上げにまとった香水の香りが、さらに大人っぽい雰囲気を作り出し廊下に微かな香りを残しながら歩いていた。



トントン


事務所の一角に用意されている控室をノックすると、返事が聞こえてくる前にドアが開きキョーコは妖艶な笑みをつくり微笑んだ。

「こんにちは、社さん・・蓮はいるかしら?」
事情を知っている社は驚くことなく快くナツを迎え入れてくれた。

「どうぞ・・キョ・・ナツさん・・蓮が待ちわびていたよ?」
課題に付き合うために、社もあえてキョーコのことをナツと呼んだ。

「あら、そうなの?・・クス、嬉しいわ?・・・・社さんも待ちわびてくれた?私のこと・・?」
色っぽい流し目のような目つきで見つめられ、社はドキッとして慌てて後ろに下がった。

「あ、あぁあ・・も、もちろん・・その、れ、蓮ほどじゃないけど俺も・・キョ・・ナツさんに会えるのを楽しみにしていたよ・・」
いつものキョーコと全く違う大人美人のキョーコを前に社はあたふたしていた。

「ふふ・・あ・り・が・と・・・・じゃ、お邪魔するわね?」
ナツが社の横を通り過ぎると、甘い香りが社のもとに届いた。
言葉遣いだけでなく雰囲気、行動、持ち物まですべてからキョーコの面影がない、その徹底した役者魂に社は感心していた。

椅子に座っている蓮の方へナツが歩いて行くと、近くもなく遠くもない微妙な距離を残して立ち止まった。
それに気が付いて蓮が立ち上がるとナツの方へ数歩歩み寄り嬉しそうに微笑んだ。

「私のことを待ちわびてくれたって、聞いたけど・・本当かしら?」

「・・待ちわびて、もう少しで迎えに行くところだったよ?」
ナツも蓮も本当の恋人同士のようで、その様子に違和感がなかった。

「ふふん・・口では何とでも言えるわよ・・蓮?」

「じゃ、行動で示そうか?」
そう言って、蓮がさらにナツの方に近づくとナツは小首を傾げて蓮を見上げ、悪戯な笑みを浮かべていた。
蓮はその笑顔に満足したのか自分も色気たっぷりの雰囲気をまといキョーコの腰に手を伸ばすとそのまま引き寄せて、空いた手で彼女の顎に手をかけた。

じっと見つめあう二人の甘い雰囲気と静寂が部屋に広がる。


ゴホンッ!


静まり返った部屋に、咳払いする音が響くと蓮とナツはその音のする方へ視線を向けた。

「・・そ、その・・・お二人とも・・俺がいること・・忘れていないよね?」
今にもキスしそうな2人の行動に社が痺れを切らして、発言すると邪魔をするなと言うような目つきで2人に見つめられた。

「あら、ごめんなさいね・・忘れていたわ?」
ナツがクスクスと笑いながら社にそういうと、蓮は 俺はちゃんと知っていますよ とニヤリと微笑んだ。

その応えを聞いて社は大きなため息をついて心の中で絶叫した。

何なんだよ!!
この甘すぎる雰囲気は!!

「・・ふふ・・・・じゃ、またの機会・・かしらね?」
蓮が触れている手をナツがどけると、蓮が不服そうにナツを見つめた。

「・・明日も来てくれるのを、待っているよ・・・・」

「・・あら・・蓮からは、来てくれないのね?」
ナツが嫌味っぽく言うと、蓮はクスクスと笑い出した。

「・・・・俺がナツのところにいったら・・・・危険だからね・・」
そう言いながら、急に夜の帝王を降臨させた。
ナツが身の危険を感じたのか、微かにキョーコの表情が見え隠れし始める。それに気が付いて蓮は、わざとキョーコに近づいて再び手を伸ばすと彼女の頬を両手で包み込んだ。

そのやり取りを、砂を吐きながら社が見つめている。

「・・これだけじゃすまなくなりそうだから・・・・それでも良いかな・・・?」
キョーコをじっと見つめさらに顔を近づける


「ねぇ・・・・最上さん・・?」


その一言で見え隠れしていたキョーコが現れナツ魂が飛んでいくと、キョーコはポンと音を立てたように真っ赤に頬を染めた。

「ず、ずるいです・・敦賀さん・・」
キョーコが真っ赤な顔のままプクーと頬を膨らませると、蓮は緩む顔をおさえるように自分の口元を隠した。

「まだまだ、だね・・歩く純情さん?」
2人の楽しそうなやり取りを見つめながら、社は大きなため息をついていた。


「敦賀さん!絶対にリベンジしますから・・覚悟しておいてくださいね!」
キョーコのその言葉に蓮は嬉しそうにうなずくと、社は心の中で叫んでいた。


もう、やるなら俺のいないところでやってくれよ!!!







・・でも、もしかして俺がいなかったら、あの二人って・・あのまま・・

社はそんなことを考えながら次の仕事に向かうために車を運転している蓮の横顔をじっと見つめて苦笑した。





めでたし めでたし


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