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Fortune 1st time

キョーコはその台本を見てすでに3日間悩んでいた。
見つかった解決策は無謀すぎると何度も闇に葬ったのに、今度はそれ以外の案が思いつかなくなってしまった。
仕方なく、頼みの綱である尊敬すべき大先輩にお願いするしかないと、蓮の控室の前を、何度もウロウロする。

・・どうしよう
こんなこと、頼んだら・・

はぁ~


あきらめて部屋の前から立ち去ろうとしたときに、廊下から社と蓮の声が聞こえてきてキョーコは、大きく息を吸い込むと、意を決して今にも泣きだしそうな顔で蓮に訴えかけた。


「つ、敦賀さん!・・無理を承知でお願いがあります!」
隣にいる社の方が驚いて、蓮の顔を見上げる。

「ど、どうしたの?」

最上さんのお願いなら、多少無理なことを頼まれても叶えてあげたい。
俺にできることなら良いのだが、泣きそうなほどのお願い事が、果たしてどんな内容なのか・・。

「そ、その・・・・」
今にも零れ落ちそうなほど、瞳にはいっぱいの涙をためていた。

魅力的な大きな瞳を潤ませて、頼みごとがあるなんて・・
願ってもないチャンス・・
いや、とりあえず、内容を訊かないと何もしてあげられない。

「うん・・どうしたの?・・最上さんのお願いなら訊いてあげられると思うけど・・」

「ほ、本当ですか!!」

キョーコからのお願いなら断ることないだろうと、社は隣でニヤニヤしながら二人の会話を聞いていた。
その視線に気が付いたのか、蓮が鋭い目つきで社を睨んだ。

「で?・・どうしたのかな?・・」

「そ、その・・・・」
言いかけてチラッと社に視線を向ける。その視線に気が付いて蓮も社も2人で顔を見合わせると、社が瞳を細め蓮に目配せした。

「あ、じゃ俺ちょうど用事あるから、あとで2Fの喫茶店に合流で良いか蓮?」

「あ・・はい・・大丈夫です」

「あぁあ・・あの・・違うんです・・その社さんにもお願いしたいことがあったので・・その・・できればお二人に・・」
その言葉を聞いて社と蓮は再び2人で顔を見合わせて、キョーコに視線を戻した。

「別にかまわないけど・・どうしたの?・・キョーコちゃん・・」

「はい・・その・・・・き、き、キ・・・・」

「「き?」」
蓮と社が首をかしげてキョーコを見つめる。

「や、やっぱり・・だ、大丈夫です・・すすす、すみませんでした」
キョーコは真っ赤になりながら頭を下げると、蓮と社の前から立ち去ろうとした。

「え・・キョーコちゃん・・とりあえず・・蓮には相談してみたら?・・俺、少し外すし、役に立てるなら俺も手伝うからさ・・」

「い、いえ・・大丈夫です・・そ、その・・考えなしに・・・・失礼しました」
再び立ち去ろうとしたところで、蓮が腕を掴かみキョーコを引き留めた。

「最上さん、気になるから内容くらい教えてもらえる?」

「だ、だめです・・」

「・・なんで?」
不思議そうな顔で社がキョーコに質問をすると、明らかに動揺したような様子でキョーコの目が泳ぎ始めた。

「い、いえ・・そ・・その」

「うん」

「・・ですから・・」

「「うん」」

「無理です!キスの仕方を教えてくださいなんて!!言えるわけ、ないじゃないですか!!」
ポロポロと涙を流しながら叫んでいるキョーコを見て、社はその視線をそのまま蓮に向けると、無表情の顔から、驚くほど艶やかな笑みを浮かべはじめた。

「ひっぃ・・」
キョーコはその笑顔に驚いて声にならない悲鳴を上げる。
社は気持ち悪いほどニヤニヤとして蓮を見つめていた。

「何かな?・・その反応」

「い、いえ・・・・」

「そう・・それで、なんでキスの仕方が・・知りたいの?」

「え・・あ・・その・・演技で必要になった・・ので・・」

恥ずかしそうにうつむく姿は、蓮でなくても可愛いと思う。
好きな子にキスの仕方を知りたいと言われている蓮の心中は、どれほど動揺しているのか訊いてみたいと社の好奇心が騒ぎ立てていた。

「ドラマ・・?」

「ぅ・・はい・・」
蓮の表情が急に冷たくなり射るような瞳でキョーコを見つめた。
その様子を一人楽しそうに見ている社は、その場を静かに離れていった。

ま、蓮の気持ちもわからなくもないけどな・・。



「そんな素敵なお願いなら、今すぐにでも教えてあげるよ・・最上さん・・」

「い、いえ・・あ・・あの・・大丈夫です・・その・・本番で何とかしますから・・」

「へぇ・・本番で何とかできるほど・・経験・・あるんだ・・」
蓮の表情に後ずさりしながらも怯える視線でじっと見つめる。

「せっかくだからラブミー部室で、気がすむまで教えてあげるよ・・」

「だ、だ、だ、大丈夫です。」

「何が?」

「で、ですから・・」

「うん」

「お、お忙しいでしょうし・・」

「最上さんのお願いなら・・」

「あ・・あ・あの・・つ、ツルガサン・・チ、チカイデス」

「キスの仕方教えてあげるんだから・・もう少し近づかないと・・」

「ダ、ダ、ダ、ダイジョウブニナリマシタ・・」

「そう?じゃ目を閉じてくれる?」

「ち、ち、ち、チガイマス・・あ、あの・・その・・デスカラ練習ハ、必要ナイデス。」

「必要ないか確認させてもらっても良い?」
長い指でキョーコの顎を捉えると、蓮は優しく微笑んだ。

「大丈夫・・噛みつかないから・・クス」
怯えるような視線でじっと見つめられても、蓮は気にせず顔を近づけた。

「せっかくだからセリフをつけてあげるよ・・セリフ・・何て言われるの?」

「え・・あ・・あ・・『愛してる・・ゆり』・・です」

「そう・・」
顔を包み込むように右手をキョーコの頬にはわせると、蓮はその唇に自分の唇を重ねた・

「愛してるよ・・キョーコ」

深く重ねられた唇のあいまから、切ないため息が漏れる。


「・・ん・・ぁは・・」


「煽らないでくれる?・・最上さん・・」

わずかに離れた唇。
蓮が囁くたびに微かに触れる唇の感触に全身の血が勢いを増す。


「・・・っあ・・・ん・・・もう、・・はぁ・・」
足に力が入らず、いつの間にか蓮に支えられていた。

「・・・・ごちそう様・・最上さん」
クスと笑ってもう一度キョーコの唇にキスをした。

「今日は時間がなくて残念だったよ・・続きは、またね・・」

キョーコはそれにこたえる気力もなくいつの間にか、ラブミー部の部室のソファーに座らされていたことに驚いていた。


間近に迫った蓮の顔が頭から離れない。






やっぱり頼まなければよかったと深く後悔したのは、2時間も後のことだった




「け、結局・・・全然・・わかんなかった・・・・」






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